1. はじめに¶
本文書は HPC 向けコンテナである Singularity を「富岳」環境で利用するための一連の動作について解説したものです。Singularity を初めて使う場合でも理解できるよう記述したため、Singularity 自体について既に知識がある方にとっては冗長に過ぎるきらいがあります。「富岳」環境で利用するにあたっての注意点や他環境との違い、制約と対処方法のみ確認したい方は、それらを 「富岳」特有の問題 に集約しましたので、こちらに進んでください。
Singularity はシステムにはないアプリケーション環境を手元に保持できるため、再現性を容易に担保できます。その他にも、圧縮されたイメージは軽量で、かつコンテナ内のファイルアクセスをオンメモリで行うことから、ホームディレクトリ内に環境をインストールするよりも圧倒的に I/O 負荷を低減する効果があります。それゆえ、アプリケーションの起動は高速になり、「富岳」の安定運用にもつながります。ぜひ利活用を進めてください。
2. 本文書について¶
この文書は、理化学研究所 計算科学研究センター(R-CCS)との契約に基づき Pacific Teck Japan 合同会社が作成し、著作権は R-CCS が保持します。ライセンスとしては CC BY-SA 4.0(https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0/legalcode) にて公開されています。